何年振りだっ?
けっこ~振りである・・・。
いつのまにやら・・・
ガキンちょがふたりになっとるし・・・。
もぅ五十に手が届く歳なのに・・・
髪はフサフサ・・・白髪も目立たない・・・
当時と変わらず・・・身体も引き締まっとる・・・
なんか・・・少々はがいいくらいである。
今から遡って28年前・・・
CHIANG MAIをやるってことで・・・
少しづつ準備を始めとった頃のはなしである。
当時ワシはまだサラリ~マン・・・
その当時もぅ一人の相棒と一緒に店を思いついた・・・
その相棒の話はまたの機会に話すことにする・・・。
その頃・・・時代は・・・
バブルの絶頂で若者は・・・遊びに遊んどる時代・・・
給料が入ったら・・・そっこ~歓楽街へ・・・
よって・・・金なんか貯めとるわけがない・・・
でも・・・金がなければ店なんかできる訳ないし・・・
金策に走るったって・・・
どぅしていいかわからんしな・・・
そこでピンッときたのが・・・
当時の務め先だった会社の担当銀行マン・・・
なんか妙に気が合って・・・プライベ~トでも仲良くさせてもらっとってな・・・
銀行マンのくせに面白い奴で・・・
昼は真面目な銀行マンだけど・・・酒が入ると別人格になって・・・
歌うわ踊るわで・・・はちゃめちゃになる・・・
まぁ~その当時時代もイケイケで・・・
お堅い仕事の人でも・・・外で大いに乱れて騒いだ時代だったわな・・・
なんでか知らんが・・・
もしかしてこいつに頼めば・・・なんとかなるかも?
ただ・・・まだ会社に勤めとる訳で・・・
店やるのに金貸してくれなんか言える訳ないしな・・・
そこでまたまた・・・思いついたのが・・・
結婚資金
そんで・・・
結婚の予定なんかもちろんないのに・・・
彼女だっておらんのに・・・
『俺・・・結婚するけん金貸してくれや・・・』
当時割と大きい会社に勤めとったせいか審査なんかなしで・・・
ワシなら信用するってことで・・・
一発返事で・・・
簡単に貸してもらったわな・・・。
金さえ手に入れば準備は着々とすすむ訳で・・・
それから・・・そっこ~会社辞めてな・・・
その銀行マン・・・
ワシが急に辞めたもんで・・・焦っただろな?
その後・・・何か月後かな?
CHIANG MAIをOPENする運びになるんだけど・・・
その銀行マンを呼び出して・・・
頭を下げたな・・・
『騙してすまん・・・』
『実は店する運転資金だった』ってな・・・
その代わりって訳じゃないけど・・・
CHIANG MAIのメインバンクとして付き合いをさせてくれって・・・お願いして・・・
快く引き受けてもらって・・・
なにかと世話になったな・・・
あれから・・・
28年
久々に見る彼は・・・
嫁さん子供に囲まれて・・・
幸せである。
彼が幸せだなんか言うわけない・・・
ただ・・・そんなことは・・・
顔を見れば一発で見抜けるのである。
もぅ今は銀行マンじゃないけどな・・・
あの時・・・
お前が金貸してくれんかったら・・・
CHIANG MAIはない。
今日のお前の顔見たら・・・
なんかあのころ・・・
思い出したわ。